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「時制問題」の引っかけに要注意

2010 年 8 月 1 日 Comments off

TOEICのパート5では、「時制問題」も出題されますね。同じ動詞が選択肢に並んでおり、「現在形」や「過去形」、「過去分詞形」、「三単現のsがついた状態」など、このような問題を一般的に「時制問題」と呼んでいます。

時制問題は、パート5で出題される問題パターンとしてはそれほど難易度の高いものではありません。したがって、多くの人が高得点を挙げる傾向にあるのですが、油断していると不正解にもなります。多くの人が正解できる問題を落とすことは、「凡ミス」とも言えますので、難易度が高くないと言っても、しっかりとした対策を立てておきましょう。

さて、時制問題でよく見るパターンとしては、「それは大過去なのか?それとも過去なのか?」があります。大過去を簡単に説明すると、「過去の過去」ということになります。たとえば、「私がそのお店に到着したとき、すでに長い行列が出来ていた」という文章の場合、「長い行列が出来ていた」の部分が大過去になります。つまり、「お店に到着した」のは過去のことであり、そこからさらに過去の時点から「行列が出来ていた」ということになるんですね。したがって、「行列が出来ていた」の文章は大過去となり、「過去完了」を示す動詞などを入れておく必要があるのです。

ただし、最近ではちょっとした「引っかけ」が存在しているのも事実です。たとえば、「私が家に帰った後、家族はすでに寝ていた」という文章があるとします。この場合、「家族はすでに寝ていた」の部分が大過去になるのですが、この2つの文章をつなぐ接続詞は「after」ということになります。じつは、このケースでは、「家族はすでに寝ていた」は過去完了で表記しても良いのですが、単なる過去形で表記しても構わないのです。

過去完了の文法は、もともと「2つの文章のうち、どっちが先に起きたことなのか?」をハッキリさせるためにあるものです。しかし、「after」の単語があるということは、別に過去完了にしなくても「どっちが先に?」が分かっていますよね。ですので、わざわざ過去完了を使う必要はなく、単なる過去形でも文法上はOKなんですね。意外と知られていない文法なので、ぜひ覚えておきましょう!